ウズベク スザニ ウールオンウール(アフガニスタン)

ウズベク スザニ(刺繍) 掛け布  羊毛の地に羊毛糸で刺繍された、ウズベク族の掛け布の一部。

ウズベク スザニ

アフガン~ウズベク~タジク国境の山岳地帯に暮らす遊牧系部族の多目的布で、地の平織り布が

まったく見えないほど、びっしりと刺繍が施されている。

ウズベキスタンの、オアシス都市の婚礼の持参品として有名な刺繍布(スザニ)は定住した

人々の住居を飾る布として使用される場合が多いが、この刺繍は野外生活の多い

遊牧系部族がテント内や移動時の掛け布として、使用された道具としてのだと毛織物と思われる。

細幅の布を何枚も繋ぎ、幅広の布として使用されていたものだろう。

ウズベク族独特の色彩と遊牧民の自由なモチーフ特徴の刺繍布。

地の部分に繋いだ跡が見られる。刺繍はブハランコーチングと呼ばれる、面を埋め尽くすのに適した技法。

ウズベク スザニ ウズベク スザニ
ウズベク スザニ ウズベク スザニ

サイズ: 98x93cm

産地: アフガン北西部~ウズベキスタン国境付近

部族: ウズベク族

年代: 1930年頃

技法: 刺繍

素材: 羊毛

詳しくはこちらもご覧下さい。http://jutanya.ocnk.net/product/156

バルーチ・パイル・バックフェイス(アフガニスタン)

アフガンバルーチの特徴を兼ね備えた、シックな色彩のバックフェイス。[P1080457]
バックフェイス バルーチ

黒に近い藍と、グレーを濃くした黒が目立たないように織り込まれていてる。

一見全体が黒っぽく見えるが、日の光を当てると、微妙なコントラストが浮き上がってくる。

白と赤はアクセントとして目立つが、このバックフェイスは地の部分の濃い色が見せ場で

バルーチ以外では見られない色彩が、使い込まれた羊毛の光沢との絶妙な相乗効果を作り上げている。

また、バルーチの得意なパイル部分の上下に織り込まれた紋織り部分も、大変緻密である。

このシックな色彩感覚がバルーチらしさだが、特にアフガニスタン西部のヘラート~ファラー州~ヘルマンド州周辺

の遊牧民に多く見られる。

現在ではなかなか行くのが難しい地域のひとつであるが、彼らの伝統的な生活が残っている事を願って止まない。

中心モチーフ ボーダー ダークブルーXダークグレー
メインモチーフ フリンジ 裏面

ネットショップへのリンク。http://www.jutanya.com/knowledge/7436/

ウズベク族マフラシュバックフェイス (パイル)

ウズベクマフラシュバックフェイス (パイル)[TB-1460]

ウズベクマフラシュバックフェイス (パイル)アフガン北部のウズベク族のマフラシュ(袋物)の表皮。

連続したウズベクギュルが表現された、パイルのバックフェイス。

この地域のトルコ語系部族の多くは、赤系統を好むが、茶系とベージュ、黄色などで組み合わされた珍しい色彩のマフラシュ。

周りを取り囲む生成り地の波紋様が利いていて、全体が引き締まった印象を受ける。タテ糸・ヨコ糸には、手紡ぎの生成り羊毛が使われているので風合いも良い。状態もまあまあである。

サイズ: 108x40cm
産地: アフガニスタン北部
部族: ウズベク族
年代: 1950年頃
技法: パイル
素材: 羊毛
価格: ¥18000

ウズベクモチーフ
詳しくは ネットショップへ。

タイマニ族 パイルバックフェイス(表皮) バーリシト

タイマニ パイルバックフェイス(表皮) バーリシト[TB-1463]

タイマニ パイルバックフェイス(表皮) バーリシト

アフガニスタン西部 タイマニ族もしくはアイマク族の(バーリシト=枕)袋物の表皮。

このバック表皮もアイマク、タイマニ、バルーチなどアフガン西部のトライバルエリアを代表する色彩とモチーフ、技法のラグである。

隣接するヘラートに伝わる菱形の中心部と4つの葉もしくは魚を組み合わせたヘラティ紋様にも見えなくは無いモチーフが7連に並んでいる。

上下の紋織り部分もこの地域に良く見られる技法。

状態はほぼ完璧で、修復もほとんど無い。
サイズ: 100x48cm
産地: アフガニスタン西部
部族: タイマニ族もしくはアイマク族
年代: 1960年頃縲鰀
技法: パイル
素材: 羊毛価格: 15,000円 (税込)

 

 

 

 

詳しくは こちらから http://jutanya.ocnk.net/product/133

エルサリ トルクメン族 パイル バックの表皮

エルサリ トルクメンパイル バックの表皮。[TB-1456]

エルサリ トルクメンパイル バックの表皮。アフガニスタン縲怎gルクメニスタン国境付近のエルサリ系トルクメンのバック表皮。大きさから、トルバと呼ばれる子袋の表皮か、小さめのサドルバックの片側の可能性もある。
トルクメン系部族の絨毯は、ほとんどが赤基調であるが、これは茶系と藍色の組み合わせが珍しい
渋めの茶系に濃淡のあるインディゴブルーが配色利いていて、さらに明るいオレンジと、黄色がアクセントになっている。
小さいながら味わいのある一枚である、さすがに凝縮されたトルクメン絨毯。
状態はほぼ完璧で、修復も無い。

サイズ: 52×40cm
産地: アフガニスタン北部
部族: エルサリ・トルクメン族
年代: 1930年頃
技法: パイル
素材: 羊毛
価格: 15,000円 (税込)

エルサリモチーフ

詳しくはこちらからも エルサリ トルクメンパイル

Tribal Beads&Jewelry

南からの湿った空気とともに、いよいよ夏の到来という時期になりました。
そういえば明日は夏至です。

このサイトでは部族の毛織物を中心に紹介してきましたが、少し夏らしいといっても濃いですが、Tribal Beads&Jewelry の紹介です。
遊牧系部族達は全財産を身に付け移動することから、豪華で重厚、ギラギラ、これでもかというほどのデコレーションを施します。
遊牧民だけでなく、世界の少数民族、先住民達はアクセサリーが大好きです。
とてもアクセサリーとは呼べないほど凄い装飾です。
ちなみに中央ユーラシアを代表するトルクメン族はかつて、20KG以上の重い貴金属を常に身に付けていたため脊髄に損傷を受ける事が多く、長生きが出来なかったとか・・・?絨毯もまさしくそうですが、彼らにとっては飾る事、美しいモノとともに暮らすという事は何にもまして大切なことなのでしょう。

トルクメン女性

ベルベル女性

また北アフリカもTribal Beads&Jewelryのメッカです。アトラス山脈述ベルベル族やサハラのトワレグ族などシャープで洗練されたTribal Beads&Jewelry
を身に付けています。

今回は、イラン~アフガン~モロッコなどのバザールや路上で買い付けたTribal Beads&Jewelryを紹介します。

ローマングラスやアンティークガラス

トンボ玉&古代ビーズ

詳しくはこちらからも紹介しています。
http://jutanya.ocnk.net/

beads2011

ご覧下さい。

~遊牧民からまなぶ羊毛文化~ レクチャーVOL.2 【その3.】

4. 紐類
◆ナワール(テントベルト)・・・テントの周りに巻きつけて壁の役割となる太めのモノや、枠組みと屋根を縛りつけたりする細長い紐状のものなど多様。
◆ギャンダンバンド(荷造り紐)…主に移動時に家畜に荷物を縛りつけたり、人が荷物を背負ったりするとき等、多目的に使われる紐。テントベルトよりも短い。

シャーセバン 馬の腹帯

トルクメン テントベルト

5. 動物飾り
◆ホースカバー(ジュルアスブ)・・・主に馬の背中を覆うための背カバー。
◆鞍の座布団 ・・・乗馬用の鞍の上に乗せられる鞍型の毛織物。
◆ラクダのこぶ飾り(アスマリク)・・・トルクメンの婚礼用の装飾品。
◆動物デコレーション・・・ 馬・ロバ・ラクダ・羊など動物を飾るために織られる様々な毛織物。ネックレス、額飾り、膝あてなど様々。

タイマ二鞍カバー フェルト

シャーセバン 馬の背あて(ホースカバー)

トルクメン ラクダの膝あて

バルーチ ラクダの首飾り

~遊牧民からまなぶ羊毛文化~ レクチャーVOL.2 【その2.】

2. 掛け布 (テント内外の多目的布)
◆ジャジムもしくはガジャリ(多目的掛け布)・・・細幅のタテ糸表構造の毛織物。
ヨコ糸が細く軽いので、布団の目隠し、荷物包み、間仕切りなど等多目的に使用される。イランでは、ジャジム。アフガニスタンではガジャリと呼ぶ。
◆エンシもしくはパルダ(テントのドア用掛け物)・・・窓のようにデザインされた、間仕切りやテントの入り口に掛けられるラグ。女性や子供の居る場所を隠す役割もする。トルクメン族に多く、パイル構造(絨毯)が多い。
◆寝具隠し・・・テント内に詰まれた布団や毛布などの寝具を隠すための細長い紋織りの毛織物。アフガン~パキスタンのブーラフィー族に多い。

シャーセバンジャジム

ウズベクガジャリ

3. 袋物
◆ホールジン(鞍掛袋)サドルバック・・・主にロバや馬などの動物の背に掛けて鞍と袋の役割をする。両側に振り分けて荷物を入れる。大きさも様々。
◆ジュワル(大型の物入れ袋)・・・小麦などの穀物や衣類などの食料や生活道具を収納するための袋で、移動のときにはそのままロバ等の家畜の背に積まれる。
◆ナマクダーン(塩入れ袋)・・・家畜をコントロールするのに必要な塩を収納する袋。家畜に舐められないように口の部分が、細くなっている。
◆マフラシュ(布団袋)・・・立方体の形状で移動の時には主に寝具をいれて、ラクダのこぶに対で2つ掛けられる。テントの中では端に積まれて収納箱となる。
◆バーリシト(枕およびクッション)・・・移動中はテントの枠組みの棒や様々な物いれとして、テント内では柔らかいものを収納して枕や座布団として使う。
◆トブレ(飼葉入れ)・・・小型の袋物で移動時や遊牧の際に、主に馬などの家畜に飼葉を与えるために使われる袋。
◆トルクメンの婚礼用袋(トルバ、ジャラー、オクバシュなど)・・・主にトルクメン族の婚礼時に花嫁が持参する衣装などを入れて見せびらかす袋モノ。

ルル/バフティヤリーサドルバック

シャーセバンサドルバック

トルクメンジュワル

トルクメン フェルトバッグ

シャーセバンマフラシュ

シャーセバン塩入れ袋

タイマ二バーリシト

バルーチ背負い子

~遊牧民からまなぶ羊毛文化~ レクチャーその1.

おかげさまで手仕事ファクトリー「遊牧民からまなぶ羊毛文化」も中盤を過ぎ残すところ、あと4日となりました。
天候不順のなか遠くからお越し頂きありがとうございました。
2月11日は午前11:00よりレクチャー「遊牧民に欠かせない道具としての毛織物」を午後からはキリム織りのワークショップを行いました。
先ずはトークの内容からご紹介いたします。

<手仕事ファクトリー>   2月11日 第2回
~遊牧民からまなぶ羊毛文化~
☆ 遊牧民に欠かせない道具としての毛織物

Ⅰ.遊牧民の代表的な毛織物 機能分類  <部族の絨毯.・キリム=Tribal Weaving>
西・中央アジア〈アフガニスタン・コーカサス・イラン・ウズベキスタン・トルクメニスタン・トルコ〉には、遊牧系の先住部族が大昔から生活してきました。
移動という生活においては、必要不可欠のモノしか所有できませんが、丈夫で長持ちする毛織物は遊牧民に欠かせない道具です。

<生活の道具としての毛織物>
生活の道具としての毛織物
1. 敷物― 絨毯 (毛足のあるもの)
◆メインラグ・・・テントの中の主要な部分に敷かれる毛足のある毛織物。

ルルラグ

ハムセラグ

タイマ二ラグ

バルーチラグ

部族絨毯を代表するいわゆるトライバルラグ。世界中のマニアやコレクターによる収集がここ30年で進み、このところ現地からはオリジナルの古くて状態の良いラグを見つける事は難しくなっていいる。ほとんどは欧米のトライバルラグディーラーやコレクター、オークションハウス、美術館などが所有している。

◆祈祷用絨毯・・・イスラム教徒の祈祷の時間に下に敷かれたり、室内の壁に掛けられたりする。

バルーチドクトレカジィプレイヤーラグ

エルサリベシールプレイヤーラグ

祈祷用絨毯=ジャイェナマーズはを織る部族や地域とほとんどない部族地域に分けられそうだ。

先ずはイスラム美術の範疇にある、ミフラーブ(メヘラビ)などのイスラム寺院そのままを表現したタイプ。

遊牧系部族は携帯用の小型(一人分)サイズで、バルーチ族やトルクメンのベシールやコーカサス地方、トルコ東部などが代表的である。

◆テントの外用絨毯・・・ ギャッベ、ジュル、ジュルヒュールなど毛足が長く防水、防寒性の高いパイルの敷物。

カシュガイ ギャッベ

カシュガイ ナチュラル ギャベ

アラブ ジュルヒュー

アラブ ジュルヒュール

日本でも有名なギャッベだが、テント内にの敷物と同時に夏のキャンプ時の野外用敷物(敷き布団)として使われる事もあるようだ。同様のプリミティブなラグがウズベキスタン~アフガニスタン国境付近のアラブ系部族の織る後染めの珍しいラグがジュルヒュールである。トルコにもジュルと呼ばれる同様のラグがあり、モロッコベルベル族にもBOUCHEROUITE(ボシャラウィット、ブシャラウィット)という同様のラグがあるようだ。最近はこのようなプリミティブラグに人気が集まり、特に込み入った柄を好まない日本では人気が高い。

キリム(平織り)・・・テント内を広く覆うための敷物で綴れ織り、縫い取り織り、スマック織り、紋織り等。屋外で茣蓙的に使われる事も多い

ベルベル ハイアトラス グラウィーキリム

シャーセバン ハシュトルード キリム

アフガン ハザラタルタリー キリム

イラン ショシュタール キリム

日本でもなじみの深いキリムだが、トルコ以外にもモロッコ、コーカサス、イラン、アフガニスタン、ウズベキスタン等など世界中に味わいの深いキリムが存在している。

ソフレ・・・ダイニングソフレ食卓用敷物(細長く中央は無地が多い)…食事の時敷物が汚れないように敷く。ラクダや黒羊の毛織物。

ホラサーンクルド キャメルソフレ

ホラサーンバルーチ キャメルソフレ

◆ナン包み用(正方形で房の無いもの)・・・主食のナンが冷めたり、乾いたりしないための保温保湿用布

カモ村 ナンソフレ

アフシャール ナンソフレ

食事のときに広げられる細長いソフレとナンを包んだり捏ねたりするナン用ソフレの2種類に分かれれるが、このソフレも限られた地域や部族に見られる。

ダイニング(細長い)ソフレはイラン北東部のクルド族~バルーチ族などが多く、正方形のナンソフレはアフシャール族やイラン中西部のカモ村など特定の地域や部族に織られることが多い。

(続く)

ワークショップの内容はこちらからもご覧いただけます。

シャーセバンバックフェイス トライバルグッヅ(袋物)

シャーセバン マフラシュサイドパネル

イラン北西部~アゼルバイジャン(南コーカサス)地方の山岳地帯を移動するシャーセバン族のマフラシュ(布団袋)のサイド部分。
マフラシュと呼ばれる大型の立方体の布団袋を、ラクダ(ひとこぶラクダ)のこぶの両側に振り分けて持ち運ぶ。必要最低限のものしか所有できない遊牧系部族にとって、布団は最もかさ張る大型の生活用具なのだろう。テント内の周りや奥に大事に積み上げられている。またその布団をかくすためにも様々な毛織物や装飾品が作られる。
家族以外の者に布団や寝床を見られるのが恥かしいという感受性はアジアに共通のものだろうか?
ベットの暮らしとは違うようだ。
遊牧民のテント内は、寝るところ、食べるところ、家族がくつろぐところは同じ「場」であり、寝るときには布団が、食事の時にはソフレが、くつろぐときには絨毯に大型のクッション(バーリシト=ヤストックやポシティ)が置かれたり敷かれたりすることになる。これは昭和までの日本の暮らしにも似ているかもしれない。ソフレは茶舞台、絨毯が炬燵と言ったところだろうか?ちなみにイランやアフガニスタンにもル・コルシと呼ばれる炬燵が存在している。
このマフラシュのサイドパネルはベースとなる平織りのタテ糸とヨコ糸にこげ茶色の天然色羊毛が使われている。この下地の部分の風合いが良くその上に縫い取られた赤や深緑、木綿の白などが浮かび上がって見える。写真では同じように見える青系も緑ががった青と濃紺のトーンが深い味わいを出している。また羊毛の質が良いのだろう、強く拠られた羊毛の糸がツヤツヤしている。この羊毛の艶がアンティークのキリムや絨毯に魅力のひとつだ。
文様はジジム技法でびっしりと隙間なく縫い取られている。袋のサイド部分だったためか状態も良く、年代のわりには補修、傷はほとんど見られない。

●産地:イラン北西部~アゼルバイジャン地方
●部族:シャーセバン族
●年代:1920年頃~
●素材: 羊毛 タテヨコに天然黒毛 白は木綿
●サイズ:45x45cm
●技法:ジジム 縫い取り織り


ジジムモチーフ

ジジムアップ

メインモチーフ

白地は木綿糸

下地は黒毛羊毛

ジジム裏面